*

おじさんから甥っ子への手紙

公開日: : 最終更新日:2017/09/07 子供達の学ぶ心 , , , , ,

あの場で話すと、「勉強しろ」と説教するような雰囲気になるから言わなかったけれど、
やはり伝えておいた方がいいと思ったので、手紙を出すことにしました。

この手紙は、もしかすると、今の君と同い年だったかつてのおじさん自身に伝えたいことかもしれないので、
「半分は自分あて」くらいのつもりで読んでもらった方がいいと思う。

~~~~~~~~~

「勉強を何のためにするのか?」

考えたことがあると思う。
もし、君が何かいい結論を持っているのなら、教えてほしい。
正直なところ、おじさんは学生の間も、働き始めてからも、考えたことはなかった。
「受験のための勉強」「資格試験のための勉強」と思っていたときに、やる気が出たことがない。
だから、その答えを見つけたと思ったのも最近のことだ。

結論から書こう。
中学までのだいたいほとんどは、中学生の誰にも、
①大人になった時に持っておいた方がいい必要な知識を得る
②人生の課題がやってきたときにクリアするための考え方、スキル、体力を身につける

それが義務教育だ。
(数学は、パズルとしては面白いが、義務教育レベルで必要と思えないものもあるから、「ほとんど」と書いた)

高校、大学、専門学校、高専などは、
『自分がやりたいことをやる』ために
①自分に必要な知識を得る
②すぐにはできないから、できるようになるトレーニング
③「学ぶ」とは、「教えてもらう」じゃなくて、「自分から取りに行く」ことをわかる時期
④(①の専門をやりたい気持ちを抑えて)哲学、技術、文学などの専門分野を学ぶ前に、
 それより大切な、
 それを学ぶ人の課題への向き合い方を知って、
 「なぜ学ぶのか」を考える場
⑤仲間を見つける

これが、「学校で勉強をする」理由
(「教育の義務」は、保護者が子供に教育を受けさせる義務。
 上記を満たしていたら、保護者が教育しても問題ない。)

そして、根本的な
「勉強は何のためにするのか?」の答えは、「自分がやりたいことをするため」。

だから、高校に入ったなら、宿題をやる、ワークをやる、テスト勉強をするというつまらないレベルの気持ちで勉強をしていたらいけない。
それは、勉強じゃなく、作業。
作業はつまらない。
もっとも、作業をおもしろくすることも、向き合い方次第で可能だし、
文句を言ってやっているようじゃ、おもしろくする発想なんて出てこないけどね。

~~~~~~~~~

つまり、高校より上は、「やりたいことをやる」そのための学びの期間。
大人になってからでもできるが、高額になるし、時間をなかなか取れなくなる。

ところで、
「やりたいこと」って何だ?

「ゲーム」とかそういう話じゃなく、

①私はこういうことをするとテンションが上がる
②こういうことなら、多少苦労があったとしても喜びがあるから取り組んでいきたい。成長していきたい
③これをやっている自分は尊敬できる
④私はこういう時間が好きなんだと思う
しいたけ占いのことば より)

と思えること。

そして、
「やりたいこと」って、「やってみたいこと」をいろいろ試して、失敗しないと見えてこないもの。

学校の勉強も、部活の練習も、与えられて、指示されたことをやっているだけだったら、
顧問や先輩、同級生、下級生を「ダメな人」「能力がない人」とジャッジできても、
「自分がやりたいこと」は見つからないし、そのトレーニングにはならないんじゃないかな。

~~~~~~~~~

ということを伝えたかったんだ。

これらについて、思ったこと、感じたことを、
信頼できる、笑わない、秘密をばらさない人に話してほしいんだ。
話すことで、自分の思いに気づくから。

友達でも、先生でもいい。
君の一番の応援者のお父さん、お母さんでもいい。
もちろん、おじさんでもいい。

今回、おじさんが伝えたことに早く気づいて、
早く行動を起こせれば、
人生の楽しさの密度は違ってくるぞ。

おじさんの年齢でも遅くはない。
おじさんも、今年になって大きなチャレンジをしている。

あとは君次第。
読んで、今、何も思わなくてもいい。
将来何かの折に思い出してもいい。
反対の結論になってもいい。
すぐに行動を起こしてもいい。

それを決めるのは君。
「訳わからん」と捨てると決めるのも君自身。

自分の人生を決めるのは自分だし、
過去、決めてきたのも自分。
人のせいにしたのも自分。

高校入試から、自分で決めてやってきたのだから、大丈夫だと思うが、
おじさんがむかし、わからなくて、もがいていた時、その時の大人は答えと思えない答えを受け入れさせようとして、「口答えするな」を言われるばかりで、結局誰も助けてくれなかった
そんな記憶があるので、君に今、伝えたかったんだ。

最初にね。
「自分がやりたいこと」
を丁寧に探してほしい。
それは、職業じゃなくて、「その職業で自分が何を実現したいか?」だよ。

おじさんは、ほんとうに応援している。
(もちろん、君のお父さん、お母さんも応援しているよ。おじさんが保証する。)

Follow me!

Facebook にシェア
LinkedIn にシェア
[`evernote` not found]
このエントリーをはてなブックマークに追加

関連記事

子供が伝わる言葉、言い方、もっと応用が利く伝え方は?

幼児の勘違い、防災のヒントに 幼稚園が27年記録http://digital.asahi.com/a

記事を読む

教育困難校での教育方法は知らないけれど・・・・・

モンキー高校と侮蔑される教育困難校の実態スマホを回収しなければ、授業は完全崩壊http://toyo

記事を読む

「おんぶに抱っこ」

> おんぶに抱っこ > 言い習わし  (折々のことば 選・鷲田清一) この言葉が使われる場

記事を読む

教えすぎない

inspiration / tsoumplekas[/caption] 「教えすぎない」

記事を読む

才能を花開かせるために考えておきたいこと

真の才能は「狂気に満ちた集中」から生まれるIT時代にこそ「真価を発揮する才能」とは?http://t

記事を読む

ロボット教室の生徒諸君12~少し変える、「こんなのどう」って思いつく~

4ページ目を見てほしい。 大垣のMakerFaireで変形する車椅子や小学生発明家に出会っ

記事を読む

宝くじに当たったら?

[326/365] Lottery Money / sophistechate[/caption

記事を読む

ロボット教育、プログラム教育で、「目的としていないもの」を手に入れろ

ロボット教育、プログラム教育を 文部科学省は、2020年から小学校以上の必修にしようという案が出て

記事を読む

「問題文が理解できない子供が増えている」というけれど、どんな利点があったのだろうか

読解力が危ない(1)~問題文が理解できないhttp://www.yomiuri.co.jp/kyoi

記事を読む

Web記事『数IIIの知識を駆使して描いたドラえもん』

flikr0794 / flikr[/caption] ロボット教室の先生をしています。

記事を読む

デイタイム・ショート・コーチングの感想をいただきました。

デイタイム・ショート・コーチングの感想をいただきました。 (

Vol. 122 [「老害」って人のことを笑えない]

〓〓━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━〓〓   

Vol. 121 [「コーチングのエッセンスを体験しよう」を開催して]

〓〓━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━〓〓   

それは美しいか?

武田鉄矢 今朝の3枚おろし「経営者のアートとサイエンス」(

樹木希林さん

【樹木希林さん】  亡くなって1か月半にもなって、それも

→もっと見る

  • 「メール通信」読者の方は、体験ミーティング(3,000円/45分)が1回無料です。
  • 素の自分をさらけ出せる場『原点』を一緒に創るコーチ
    若狭 喜弘(Yoshi:よし)
    です。

    素の自分をさらけ出せる、安心・安全な場『原点』をまだ持っていない人と一緒に『原点』を創っていくのが、私の役割です。

    詳しくは、下記プロフィールをご覧ください。
    http://core-infinity.sakura.ne.jp/?page_id=516

PAGE TOP
PAGE TOP ↑