Vol. 61　[政党のポスターにNLPで突っ込む］

公開日： 2013/07/08 : Core Infinity 通信

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　　Core Infinity 通信【Vol. 61】　　　2013/07/08
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ます。

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【政党のポスターにNLPで突っ込む】

　生きる『原点』を一緒に創るコーチの若狭　喜弘（Yoshi：よし）です。
　参議院議員選挙の選挙活動が始まりましたね。
　街のあちこちにも、様々なポスターが貼りだされています。

　それらを見て、

　　　　「おいおい、それってどういうこと？」

　と突っ込みを入れることはないですか？
　もしくは、

　　　　「あんた、言った言葉の責任を取れるの？」

　というのもあるかもしれません。

　というか、私がそんな「突っ込みをよくしている」という話です。

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　主要９政党のポスターからキャッチフレーズを抜き出しました。
　（みんなの政治 http://senkyo.yahoo.co.jp/party/
　　Yahoo!特設サイトを中心に。ポスターにキャッチフレーズが見当たらない
　　政党は、マニフェストの表紙の言葉を採用した）

　　　　　自民党　　　　日本を、取り戻す。
　　　　　民主党　　　　暮らしを守る力になる。
　　　　　日本維新の会　維新の挑戦。
　　　　　公明党　　　　安定は、希望です。
　　　　　みんなの党　　闘う改革。
　　　　　生活の党　　　生活を守る！！
　　　　　日本共産党　　憲法を生かし政治を変える。
　　　　　社民党　　　　強い国よりやさしい社会
　　　　　みどりの風　　日本らしさを守る。
　　　　（政党の順は、上記サイトと同じにした）

　面白いですね。
　え、面白くないですか？
　私には面白いんですよ。

　まず気になるのは、

　　　　「主語や目的語がない」

　「誰が」「誰から」「誰の何を」

　が、ほとんど書かれていません。

　「取り戻して」もらったり、「守って」もらったりするのが、
　「私」なのか？

　逆に、「私から誰かに」「取り戻して」あげたり、「守って」あげたりする
と言っているのか、
　つまり、「私から日本社会を守ろう」としているのかもしれない、と感じちゃ
うのです。

　だって、「手を付けて欲しくないこと」や「やって欲しくないこと」を公約
やマニフェストで主張されているので、政党の人たちが想定している「守りた
い人」の中に私が入っていないんじゃないかな、と思う訳です。

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　キャッチフレーズに突っ込み続けても、話は前に進まないので、私の専門
分野の『言葉の使い方』に入っていきます。
　ポスターだけではないですが、選挙できちんと選ぶためには、

　　　　「流れがあるようだから」
　　　　「なんとなく」
　　　　「習慣で」

　そんな風に選ぶのではなく、きちんとした情報を持って選んでいただきたい
から、この時期にお伝えすることにしたのです。

　で、そのつもりで情報を探していったら、必要なことは表に公開されていま
すし、「隠されている」ことが「隠されている」とわかってくるものです。

　ただし、テレビやインターネット、週刊誌などの情報は、「鋭い突っ込み」
をすることもあれば、
　些細なことを面白おかしく拡大して伝わってくることもあります。
　他人が加工した情報ではなく、おおもとの情報をご覧になるようにしてくだ
さい。

　今回から、インターネットでの情報発信も可能になったので、各党のホーム
ページも充実しています。
　「言っていること」とともに「言っていないこと」にも注目してください。

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　改めて、私の専門分野の『言葉の使い方』について。

　実は、上記の文章のような突っ込みは、NLPでは「メタモデル」といいます。
　覚えていただく必要はありませんが、もし後でお調べになるのであれば、こ
の言葉で探してください。

　「メタモデル」は、「省略」「歪曲」「一般化」されたものを元に戻す作業
です。

●「省略」は、おわかりですね。
　上で述べたそのままです。
　「主語」と「具体的な話」が省略されています。

●「歪曲」は、「ねじ曲げて理解すること／理解させようとすること」としま
しょう。
　話Ａと話Ｂがあって、

　　　　ＡはＢである
　　　　ＡだからＢである
　　　　Ａの結果Ｂである
　　　　Ａという状況があって、それはＢという理由に違いない

　と書かれていても、「ちょっと強引じゃない？」という時がありますね。
　それが歪曲です。

●「一般化」では、「すべて」「みんな」「絶対」「～べき」「できる／でき
ない」という言葉が使われます。
　例外や少数者を除外するんですね。
　また、そのようなつもりがなくても、関心がないことは、眼に入ってきませ
ん。
　そうなると、自分の眼に入ってくる情報は、「すべて」自分が思う通りの情
報である、ということにもなります。
　「遮眼帯を付けた競走馬」のようなものです。
　「目標に必死で向かっていく」そんなときには、「遮眼帯」も必要です。
　でも、冷静に考えるには、「遮眼帯」を外す必要があるのです。

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　「省略」「歪曲」「一般化」について、
　例えば、「日本のためには、原発が必要である」を例にしましょう。
　（言葉の使い方の一例です。ここでは「原発の是非」については議論しませ
　　ん。ご理解ください）

　　　・日本の誰のこと？
　　　・日本の経済のこと？日常生活のこと？
　　　・今の日本人のこと？私たちの子どもや子孫のこと？
　　　・その「必要」を満たすのは、「原発」だけ？
　　　・それは「絶対に」？
　　　・「だから採用する」の前に、条件、前提は整っている？

　これらの質問が、「メタモデル」です。

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　「メタモデル」の反対が、「ミルトンモデル」です。
　抽象化して、相手に自由に考えてもらうのに適しているのが、ミルトンモデ
ルです。

　NLPの本には、このような表現がありました。

～～～～～～～～～～～～～～～
　あいまいな表現は不特定多数の人に伝えるのに適しています。
　政治家が演説する際に、「教育は国政の基礎である」と言ったとします。
　これを聞いた人は、それぞれの頭の中で独自に理解するでしょう。
　「教育」「国政」といった言葉の解釈は人それぞれだからです。
　全員が自分なりに理解することになります。
　このように、抽象的な表現が役に立ち場面もあるのです。

（実務入門 NLPの基本がわかる本 (実務入門)　By 山崎啓支
　http://astore.amazon.co.jp/hitotoikimono-22/detail/482074447X
　より引用）
　
～～～～～～～～～～～～～～～

　各党のキャッチフレーズには、ミルトンモデルが使われています。
　だから、面白いんです。

　そのほかに「ミルトンモデル」には、

　●現在の様子。（「そして」でつないで）将来起きて欲しいことを続ける。
　●「○○党にどの程度勝たせますか？」といった、「勝たせる」という前提
で話す。

　といった言葉の使い方があります。

　ただし、言葉を使う側、聴く側の間に信頼関係がないと伝わりません。
　演説が上手な政治家は、「笑い」を取りますよね。
　その「笑い」が、「信頼関係」の一つの形です。
　（日本語の「信頼関係」のイメージとはちょっと違いますね。）

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　といったことに注意して、
　まずはメタモデルで、「それってどういうこと？」と、
　政治家の本音を探ったり、
　または有権者の賛同を得られるよう、お互いに真剣勝負でいきましょう。

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今回は「伝える」にフォーカスします。
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ことは何でしょうか？
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クライアントの気づきを促し、新たな視点や直感を引き出す伝え方の極意を
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