*

すべての人に通じる言葉はない。言葉尻の揚げ足取りを取らないで

公開日: : et cetera-opinion

(寂聴 残された日々:17)バカは私 恨みを繰り返さぬために
http://digital.asahi.com/articles/DA3S12606586.html?rm=150

を読んで。

ニュースは、
「瀬戸内寂聴 日弁連 死刑制度」
で検索していただければ出てきます。

瀬戸内寂聴さんが、死刑制度をなくしたいと思っていて、
「死刑制度存続を願う人たち」に考えを改めてほしい、と願っている

というのは、人の考え方としてあっていいもの。

言葉の流れでそれは理解できるもの。

「死刑制度を存測したい人」が、反対の意見を言う人に対して議論するのは、あり。

ただそこで、「被害者の感情を踏みにじっている」と言うのは別の話。
悲しいとか、嬉しいとか、心地よいとか、居心地悪いが感情なので、
それは感情ではない。

自分で考えたか、他者の意見か、世間に流れている考え方かわからないけれど、
「考えて言語化したこと」

一方で、
他人の揚げ足取りをしたり、
スタンプを押したようなどこかで見た同じ言葉を連ねるのは、
とても簡単だし考えているとはいいがたい。

自分の主張・・・・というほどでもなく、
誰かに刷り込まれ、条件反射で出てきた言葉を羅列すのでは、議論にならない。

けれど、「しゃべるな」という恐怖を与える圧力にはなる。

冷静に考えて、世の中のすべてのことで、
賛成一色、反対一色というのはあり得ない。

両方の意見があるから、課題が浮き彫りになる。

そして、同じ意見でも、今回のように、
被害者と、立法者と、選挙権を持つ市民
と立場が違うと、
同じ言葉でも受け取り方が違ってくる。

どれだけ注意深く言葉を選んだとしても、
特に伝えたい人への言葉の使い方をすると、ほかの立場に人には全く違うメッセージになってしまう。

それは日本語の特性なのか、
言葉そのものの性質なのか、
完璧な言葉はあり得ない。
議論が起こるテーマについては特に。

今回の言う被害者ではなく、「被害者意識の強い人」は、あらゆることに傷つく。
そして、傷つけられたと相手を攻撃する。

そして、完璧な言葉はあり得ないから、
「被害者意識の強い人」は自分が傷つきやすそうな個所を選んで傷つくことができる。

そういう状況があるうえで、僕が危惧するのは、
「人がしゃべらなくなること」

単なるおしゃべりや、自分を隠しての匿名の発言ではなく、
自分の責任で話すこと。

ディベートで相手を言いくるめたり、相手を押し切ったりするのではなく、
互いを尊重して語り合うことが大切。

語り合うためには、
自分の身の危険を感じず、
気軽に自分の素直な感覚を話しだせること。
それは双方が。
だから、一人一人が。

揚げ足取りをして個人情報をさらしていくようなものは「言論」ではないが、
「言論」だとしても、
自分の身分を隠し、
他者の意見を貶め、辱め、言葉尻を捕らえる

そういう人が一定数以上いる社会に生きていきたいですか?

だからこそ、自分の身分を隠すのでしょうし。

今気づきましたが、
物理学の世界では、
「物質と反物質が出会うとぶつかって消滅する」
と言います。

自分の身分を隠し、
そうでもしないと自分の身分が危ないことをしている人は、
自分が消滅し、
堂々とはできず、匿名でしか生きていけない現状になっているのじゃないでしょうか。

そんな社会は生き良いですか?

自分が生きやすい社会を作るために、
他者の言動に大らかになり、
議論する時には、言動の主要部分について議論する方向にできませんか。

自分が生きにくくするために、他者を生きにくくするのではなく、
自分が生きやすくするために、他者も生きやすい環境にするのは、

「情けは人の為ならず」

です。
そして、すぐにでも始められることです。
自分がやると決め、実際にやればいいだけですから。

※ただし、
「その言葉を使った前提」や
「その人の本心、策略の先」は、
しっかりと感じ取っていた方がいいですね。

Follow me!

Facebook にシェア
LinkedIn にシェア
[`evernote` not found]
このエントリーをはてなブックマークに追加

関連記事

「集団的自衛権」の最近の話題にコメントする

Ceasefire: Empty Promises / swamibu[/caption]

記事を読む

「他人に与えてもらう夢は『娯楽』と呼ぶ」

岡野由美さんの「ぼんぼんすふぃあ」を読んでいて、 ポン、と膝をたたいたことがある。

記事を読む

「勉強」って何だろうね?

Twitter https://twitter.com/parosky0/status/41462

記事を読む

「1000年コンサルタント」の言葉の先の現在

 お詫び。  昨年から今年の初旬にかけて、「1000年コンサルタント」と名乗っていました。

記事を読む

「相手のことを本当に知る」ために文脈を伝える、理解する

日本のメディアは、現地の状況を正確に伝えるというより、日本人が理解しやすい文脈で伝える傾向があるよう

記事を読む

トランプ大統領令

トランプ大統領、中絶に反対する大統領令に署名 そこに女性の姿はなかった 内容を精査していないの

記事を読む

「次元を上げる」

 「次元を上げる」というお話。  前回、「多様性」の話の中で取り上げたので、途中でこの話が止ま

記事を読む

Web『女の子はアインシュタインなんか知らなくていい?』から

女の子はアインシュタインなんか知らなくていい?(恵泉女学院大学学長 大日向雅美)http://www

記事を読む

みんなの中で共通する無意識

> 「僕はね、集合的無意識にアクセスしたいと思っているんですよ」 (一語一会)映画プロデューサー・

記事を読む

自立と依存、希望と絶望

https://www.tokyo-jinken.or.jp/publication/tj_56_i

記事を読む

Facebook「着想くらぶ」12周年記念イベント2024年末~25年2月に開催

Facebookの着想グループ「着想くらぶ」がはじまって12

デイタイム・ショート・コーチングの感想をいただきました。

デイタイム・ショート・コーチングの感想をいただきました。 (

Vol. 122 [「老害」って人のことを笑えない]

〓〓━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━〓〓   

Vol. 121 [「コーチングのエッセンスを体験しよう」を開催して]

〓〓━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━〓〓   

それは美しいか?

武田鉄矢 今朝の3枚おろし「経営者のアートとサイエンス」(

→もっと見る

  • 「メール通信」読者の方は、体験ミーティング(3,000円/45分)が1回無料です。
  • 2025年7月
    « 12月    
     123456
    78910111213
    14151617181920
    21222324252627
    28293031  
  • 素の自分をさらけ出せる場『原点』を一緒に創るコーチ
    若狭 喜弘(Yoshi:よし)
    です。

    素の自分をさらけ出せる、安心・安全な場『原点』をまだ持っていない人と一緒に『原点』を創っていくのが、私の役割です。

    詳しくは、下記プロフィールをご覧ください。
    http://core-infinity.sakura.ne.jp/?page_id=516

PAGE TOP
PAGE TOP ↑