馬鹿なロボットと高機能なロボット
公開日:
:
最終更新日:2014/05/11
et cetera-opinion
『離島に行ったらすべてがシンプル
http://portal.nifty.com/kiji/140509164070_1.htm 』
の記事にて。
最後の取材雑感に、興味深い言葉が書かれていました。
-----------------
むかし人工知能を少しかじっていた頃、高機能になればなるほど何もできなくなるロボットの話を聞いたことがある。例えばロボットに一定時間内に障害物を避けて前進しゴールを目指して欲しいとしよう。低機能なロボットは何も考えずにまず前進し、何かにぶつかったら少し横に移動して再び前進という動きを繰り返す。一方高機能なロボットはまずカメラで前方を撮影、そこに障害物があるかないかを画像解析によ判断し、無ければ前進、あれば向きを変え再びカメラで撮影という動きを繰り返す。当然、低機能なロボットよりはるかに時間がかかり、時間内にゴールまで辿りつけない。つまり複雑で高度にした結果、かえってバカになってしまった、というお話だ。
同様に、面倒で煩わしい仕組み・手続き等が社会の中ですっかり当たり前になり疑問を抱かなくなってしまっている昨今だが、果たしてそれは良くなってるのかバカになってるのか、ちょっと考えてしまったのであった。
(上記より引用)
-----------------
このコメントから、
「何も考えずに、とにかく行動しろ」
という教訓を導き出すのもOKだし、
「ぶつかって方向を変えるだけならば、本当に馬鹿だ」
と思うのもありだし、
「人間って、精度を上げようとして、こんなことをよくしているよね」
と気づくのもありだし、
「処理速度を上げろ。パソコンはそうやって進歩している」
と言ってもいいし、
「パソコンの場合は、処理速度アップが先か、
便利になると宣伝されつつ
余計な機能をつけるのが先かわからんね」
と手元のパソコンを眺めてもいい。
ともかく、手続きや手順が細かくなって、面倒になってきていると感じるのは同感。
役所の場合は、公平になって、利用者のチャンスが増えたことには違いがないのだろうけれど。
「ヤクザほど法律を守っている団体はない」
という言葉があるように、手続きは手順がわかる人が限られた人になって、
その結果、不公平になって、利用者のチャンスも潰されているという現実もありですな。
関連記事
-
-
「1000年コンサルタント」の言葉の先の現在
お詫び。 昨年から今年の初旬にかけて、「1000年コンサルタント」と名乗っていました。
-
-
考える前にシャッターを押すことの大切さ
「考える前にシャッターを押すことの大切さ」をFacebookに短い文章で書きました。 それ
-
-
「赤ちゃん連れ」と「舌打ちおじさん・おばさん」
Icy statue of young Lord Buddha, considering, A G
-
-
「日本が安くなってパワーを得た」としたら次は?
僕の欲しかった切り口の紹介。 日本が安くなったのは、悪いことではないhttps://cak
-
-
アイスブレイクが一杯詰まったサイト紹介
「仕事のプロのためのコーチング技術」にかつて書いた記事の再掲です。 「アイスブレイクが
-
-
社会のできごとを反省する?誰かを吊し上げる?
フィンランドで大量殺人があったときは、大反省会だった。自分たちの教育の何がわるかったのか、自分たちの
-
-
「他人に与えてもらう夢は『娯楽』と呼ぶ」
岡野由美さんの「ぼんぼんすふぃあ」を読んでいて、 ポン、と膝をたたいたことがある。
-
-
道具は「やっちゃいけない使い方」を最初にされるもの
お詫びと訂正 | ビジネスジャーナルhttp://biz-journal.jp/2016/08/po
-
-
Web記事『ドイツのあるジャーナリストの日本論』より
Normal curve / ajc1[/caption] この記事が杞憂であることを望む。
PREV :
理化学研究所の小保方さんの論文にかかわる騒動について思うこと
NEXT :
「先生」と呼ばれて