考える前にシャッターを押すことの大切さ
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「考える前にシャッターを押すことの大切さ」をFacebookに短い文章で書きました。
それ自体は、なんてことないことです。
2013年5月17日(金)の夜に、大阪からの帰り、草津駅に着いて改札を出、自宅に向かおうと駅舎の階段を下りている時に、見慣れない列車が一番近いホームに留まっていたのでした。
窓はあるけれど、すべて中が見えないようになっていて、不思議な列車でした。
「何だろう?」
と思って、視点を変えて眺めていましたら、
確か「電気検測試験車」と車体の腰あたりに書いてありました。
ハッと気づいて、「写真、写真」と思ったらその列車が動き出し、その手前を貨物列車が通り過ぎていきました。
おそらく、この列車でしょう。
もっとくすんだクリーム色のイメージがありますが。
そんなに「鉄分」が多い方ではないので、「残念で悔やまれて仕方がない」とまではいきませんが、
「考える前にシャッターを押さなきゃな」
と改めて思った次第です。
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思い出したことがあります。
以前の職場は、環境コンサルタント会社でした。
生物の調査をして、その結果からコンサルティングをしていました。
私(Yoshi:わかさま)の担当は、哺乳類でした。
哺乳類は、そもそも目の前に現れてくれることはほとんどありません。
通常は、足跡や糞、巣などの痕跡を記録していました。
遭遇することもあります。
でも、出会っても、走り去っていきます。
写真なんてゆっくり撮れるものではありません。
そんなときには、ともかく
「カメラをさっと出して、電源を入れ、フレームに納め、シャッターを押す」
を、考えるより前にすることです。
運がよければ、写真が撮れています。
そんな調査時に出会う、カエルやヘビ、鳥、昆虫類も同じです。
「種類が何」などと種類を同定をしたり、
「もっとよく撮れるアングルは?」などと考えていると、
彼らはとっとと逃げていきます。
音をたてるだけ、
意識で考えるだけで、
彼らは勘付きます。
別に危害を加えるつもりはちっともないのですが。
だから、
「カメラをさっと出して、電源を入れ、フレームに納め、シャッターを押す」
そうしながら、だんだんと接近していくのです。
「考える暇があったら、シャッターを押す」のです。
そして、「近づくのは、シャッターを押してから」です。
判断が難しいところですが、カメラを取り出すだけで逃げられてしまうと思ったら、
「できるだけ詳細に観察する」
こんなことをしていました。
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この話から、3つの教訓が導かれます。
一つは、『考える前に優先すべき行動する』
一つは、『優先すべき行動は、あとで確認できる情報を得るもの』
一つは、『行動する対象をあらかじめ絞っておく』
3つ目の『行動する対象をあらかじめ絞っておく』は、こんな話です。
例えば、ある日スーパーにいた時に、
店内放送で「ただ今から、タイムセールです」とあったとします。
ほかに買うものを決めていたにもかかわらず、「タイムセール」に惑わされてしまったら、時間もお金も無駄遣いすることになります。
同様に、生物調査中に、珍しい列車を見かけたからといって写真を撮っていてはいけません。
目的が違いますから。
このように、自分にとって必要でないものへの回路は、閉じていた方がいいのです。
なんて、そんな厳密なものじゃないですけれどね。
「欲」を煽るようなものには注意した方がいいのは確かですが、
野山を歩いていて心惹かれる景色や生物との出会い、
列車や車など、なぜか心惹かれてしまったなど、
「自分が何を好きなのか」
それを知るきっかけになるものなので、
心をフリーにして歩くと、
物事との出会いとともに、「自分との出会い」が起こるかも。
かなり楽しいですよ。
おっと、話を締めておくと、
「写真を撮る人は、考えて、判断するより前に、一旦シャッターを切りましょう」
という提案でした。
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