Vol. 79　[直面している課題を吐き出してみると］

公開日： 2015/02/26 : 最終更新日：2015/02/27 Core Infinity 通信

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　　Core Infinity 通信【Vol. 79】　　　2015/02/26
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　リフレクション・コーチングの若狭喜弘（Yoshi：よし）です。
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【直面している課題を吐き出してみると】

　京都チャプター（日本コーチ協会）の2月例会で、講師、というよりも司会進行役をしました。

　タイトルは、「部下を育成するリーダー力」。
　配布したテキストの本文には、「部下を育成しつつ、チームを何とか機能させるリーダー力」と書きました。

　「コーチング」や「コーチング・マインド（コーチらしい気持ちの持ち方や、コーチらしい振舞い）」をお伝えしました。
　でもおそらく、参加された方は頭のどこかにそれを感じつつも、別の時間を過ごされたことでしょう。

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　『まずは、リーダーとして直面している課題を話してください。』

　から始めました。
　よそ行きの「お勉強」なんていいんです。

　自分自身が直面する課題に、「コーチングの考え方」が役立つと感じられるか、それを感じてほしかったのです。
　もちろん、課題解決には、コーチングだけが役立つわけではありません。

　でも、普段「役に立ちそう」と思いつつも、

　　　●質問力
　　　●承認
　　　●信頼関係

　という言葉のキャッチーさだけに惹かれて、表層しか学んでもらっていません。

　ここまで書くと語弊があるかな。

　テクニックは上手になって来られているし、職場で成果も出されているようだし、コーチング練習の際のフィードバックに鋭いことを話されるようになってきています。

　でもそこまでなんです。

　骨の髄までコーチに身を預けつつも、自立・自律しているような、
　コーチングへの深い信頼と、
　信頼しているからこそ、まるで人であるかのような書き方ですが、「コーチングから振舞いを教えてもらう」ような、
　そういう “理解” にはまだ遠いな、と感じていたのでした。

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　あくまで、コーチングの1つのアプローチ法です。

　コーチングから成果を得るには、
　クライアントは自立・自律する姿勢を持つのは当然ですが、

　一旦その姿勢を捨て去ってもいいのかな。

　「思考」で保っている「自立・自律」は、もろいものです。

　相手と、そして自分を深く信頼した上での「自立・自律」のためには、
　「思考」で作っているものは単なる思い込みなので、捨て去りましょう。

　そのためには、

　　　「自分が直面している課題を、何のわだかまりも持たない人（一人もしくは数人）
　　　　にそのまま受取ってもらう」

　ことです。
　それは、「最初のステップ」で、コーチングのすべてがそれではありません。

　話を聴く側（＝コーチ）は、話す側（＝クライアント）から、

　　　「話しても大丈夫だ。（もしくは、話さなくても大丈夫だ）」

　と感じてもらうことが最初であり、コーチングの関係を続けていく中でもベースになるのです。

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　クライアントが吐き出しきった後で、

　　　例えば「で、あなたは何をしたいのですか？」
　　　例えば「あなたが本当に課題と思っていることは何なのですか？」
　　　例えば「この場で何が見つかれば、あなたにとって最高の時間となりますか？」

　とコーチが問いかけます。
　ここからコーチングがスタートするのです。

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　これを自分自身がクライアント体験しないで、クライアントや部下に求めるのは少々難しいですね。

　砂糖の甘さは、舐めてみるまでわかりません。
　塩のしょっぱさは、舐めてみるまでわかりません。

　コーチングごっこの「クライアント体験」ではなく、
　もっと心にズーンと響く「クライアント体験」という、「感覚の経験」をしていただきたかったのです。

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　仕事の上でのリーダーは、そこまで部下と関わることは難しいと思われているかもしれません。

　でも、「部下といい仕事をしたい」と思ったら、ここから始めなきゃいけません。

　仕事のやり方を知らない新人部下であれ、
　変に知っていてやりにくいと感じる年上の部下であれ、
　「あいつの扱いは簡単、簡単」と思っている部下であれ、
　扱いづらい部下であれ、

　関係の作り方も、
　関係の形も、

　リーダーのあなたと、相手の１人１人の個性によって違うので、100人いれば100通りに対応して作っていく必要があります。
　さらに、人生のタイミングによって、同じ人でも違うので、パターンを決めて関係をつくっていくことはできません。

　でも、「部下を育成する」ということは、
　「部下力を育む」ということです。
　コーチングの世界の、「クライアント力」と同じです。

　「育てる」と言っても、それは上司であるあなたが育てるのではなく、
　部下自身が、育てていくものです。

　あなたは、それをサポートするしかできませんし、
　といって、あなたの役割はとても大きなものです。

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　「リーダー力」をこんな風に眺めたら、
　あなたは何を引受けて動き出すのでしょうか？

※本文中に書く場所が無かったので、ここに書きます。
　「自分が直面している課題を話す」ワークを最初にやったら、
　そのグループが大変親密な関係になりました。
　大半のグループで、休憩時間中にも席を立たずに話を続けていました。

　講師でしたので、輪に入れなくて少々寂しかったのをここで告白しておきます。

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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　若狭喜弘（Yoshi）

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●２／２２(日)例会（終了しています）
テーマ　　毎日が達人コーチ「部下を育成するリーダー力」
講師　　副代表　　　若狭　喜弘氏

□日　時□　2015年2月22日（日）13：30～16：30
　　　　　　＊13：15～受付　13：25までにご入室ください。
□場　所□　ウィングス京都　２階　セミナー室Ｂ
　　　　　　http://www.wings-kyoto.jp/
□参加費□　正会員2,000円　　一般3,000円

リーダーには、チームの目標達成と部下育成をする役割があります。そのため、目標を意識しつつ、同時に多様な個性のメンバーを活かすことを常に考えている必要があります。コーチ的リーダーシップを発揮するために、リーダーに求められるコンピテンシー（行動特性）を明確にします。

●３／２２(日)例会
テーマ　　毎日が達人コーチ～職場を活性化させる達人コーチのマネジメント力～
　　　　　「当事者意識を持たせる力」
講師　　代表　　　戸田　紳司氏

□日　時□　2015年3月22日（日）13：30～16：30
　　　　　　＊13：15～受付　13：25までにご入室ください。
□場　所□　ウィングス京都　２階　ビデオシアター
　　　　　　http://www.wings-kyoto.jp/
□参加費□　正会員2,000円　　一般3,000円

目的と目標とゴールの違いを明確にして、「行き先」を決める。
が、決めた目標に向けて業務を進めていくことができず、
他責にしているチームメンバーを支援していく視点、
すなわち当事者意識を持たせる視点を考えていきます。

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