*

「ロボット・プログラミング」は単なる手段

公開日: : et cetera-life, 子供達の学ぶ心

Vol. 105 [決断を早める方法]
https://views.core-infinity.jp/2017/04/how-to-make-dicisions-quickly/

「決断を早める方法」という記事を書いた。

変な話だが、
結構大きな決断をしているはずだし、
冷静に考えたら
その単体や短期で見ると収益がマイナスになる決断をして行動していて
しかもそれが楽しい
という不思議な体験を現在継続中。

何が後押しをしているかというと、

「自分がやりたいことをしている」

というのももちろんあるとは思うが、
そんな意志や気持ちは簡単にひっくりかえせるもの。

人間の意志や気持ちを多大に信用してはいけない。

~~~~~~~~~

僕の場合だが、
今やっている「ロボット・プログラミング」は、やりたいことではある。

でも、「ロボット・プログラミング」自体をやりたいわけではない。

そもそも、自分が「ロボット・プログラミング」をしたいのであれば、他人に教えている時間はない。
穏やかな言い方をすると、
研究者同士で議論をする分にはいいが、
小学生~中学生に他人のつくったテキストで教えている暇はない。

つまり、
「ロボット・プログラミング」をしたいのであれば、

  ・自分でロボットをつくったり、プログラミングをする。
  ・他人に教えるのであれば、自分の作ったロボットとテキストを使う。
  ・ただし、そこまでやるには時間がかかりすぎるので教えることはしない。

教材として利用している「ロボティクス・プロフェッサーコース」のロボットとプログラム、テキストには最大限の力を注いで理解し、受取り手の生徒たちが学びを深めるように様々なことをしているが、
ロボット作りの専門家ではないし、
プログラミングの専門家でもない。
それらの趣味があるわけでもない。
今まで必要に迫られて、Webサイト作りやデータベース作り(ファイルメーカープロ)のプログラミングはしてきたが、
趣味にしていないし、
詳しいわけでもない。
周りから見たら、ニターッと笑いながらやっているように見えて、
「好きだから」
「マニアックな人だから」
とラベル貼りをされるかもしれないけれど。

~~~~~~~~~

それもこれも、

「ロボット作りを通じて、
 プログラミングのスキルはどうでもいいが、
 プログラムする前段階にある
 思考の組み立て方、
 思考を現実化する方法(つまり論理的に考える)、
 これらを身につけてもらいたい。

 もっと大事なのは、
 自分で実現したいことを決めて、
 それまでの方法を試行錯誤しながら見つけ、実行していく
 経験を重ね、
 自分に自信を持つ」

という願いがあるから。

そのために必要なことはなんだってする。
対象とする年代の人たちに知ってもらおうとするし、
力になってくれそうな人に会いに行くのも構わない。
その人からの縁で、もっと大きな人に何かを頼むのも、勇気は必要だけれどなんともない。
教材としては「ロボティクス・プロフェッサーコース」を最大限利用していくし、契約上大きく逸脱することはできないが、
その間をつなぐ方法、
コース終了後のつながりを持ち、応援し続ける方法をいつも探し続けている。

多少うまくいかなくても、
まずやってみるし、
一人にヒットしたらその生徒だけその方法でサポートし続けてそれでいいと思っている。

それにチャレンジの機会を用意している。

  ・自作のロボット発表コンテストの主宰
  ・「これまで学んだこと」を文章化してもらう
  ・パソコンのセットアップ依頼
  ・イベントのスタッフ依頼

やりたくなかったり、まだできないと思ったら無理強いはしないけれど、
チャレンジする機会をさまざまに用意し、
もちろんチャレンジするための安全策は必ず用意して、
適宜生徒たちに結果を報告して、
結果をすべて僕が引き受ける覚悟でやっている。

僕としては、
ロボットをつくることよりも、
プログラミングすることよりも、
このことの方がはるかに楽しいし、アイディアがわいてくる。

もっとも、生徒から信頼を得るためには、
ロボットについても、
プログラミングについても、
それなりに知っておかないといけないので、
そのための勉強も大変なのだ。

コーチングだけでサポートできたら、
ロボットのことを知らなくても、
プログラミングできなくてもいいのだろうけれど、
コーチングだけで信頼される関係づくりの方法を知らないもので、ね。

だからね。
「ロボット・プログラミング」をしたいと、講師希望の方はいらっしゃるけれど、
ロボットをつくるのは生徒、
講師は、生徒が「ロボット・プログラミング」を通じて様々なことを学ぶのをサポートするだけ、
というか、それをやりきってから、
自分の希望を実現してほしい。

そんなわけで、
講師希望の方のやりたいことはまず捨て去ってから、講師として生徒と接してほしいと思うのだ。

ab7b71a20276bf7df25cd18f1759d01c_s

Follow me!

Facebook にシェア
LinkedIn にシェア
[`evernote` not found]
このエントリーをはてなブックマークに追加

関連記事

「問題意識がなければ、目は節穴だということだ。」

> 問題意識がなければ、目は節穴だということだ。 > 川田順造  (折々のことば 選・鷲田清一)

記事を読む

大学は、「分かりきらないところをなんとかヤリクリして筋道を見つけていく」ところ(続)

哲学な日々 考えさせない時代に抗し 野矢 茂樹 より。 ~~~~~~ 教師は(高校

記事を読む

「おんぶに抱っこ」

> おんぶに抱っこ > 言い習わし  (折々のことば 選・鷲田清一) この言葉が使われる場

記事を読む

夏休みの計画をもう1回立て直そう

ご存知カジュさんのブログより。 いまさらだけれど、夏休みの計画通りに進んでいますか? 【

記事を読む

ロボット教室って何をするところ?

 ロボット教室の「教室便り」を書きました。  こちらでもお伝えします。 ------

記事を読む

「みな、きちんと語ろうとするときは聞く者がいないし、真剣に聞きたいときは語る者がいないのだ。」

> みな、きちんと語ろうとするときは聞く者がいないし、真剣に聞きたいときは語る者がいないのだ。 >

記事を読む

第4回ロボットまつりの司会が無事終了

今日は、第4回ロボットまつり(生涯教育株式会社主催)でした。 (写真は開場前の様子)

記事を読む

自由主義

> 人類がかくも美しく、かくも矛盾に満ち、かくも優雅で、かくも曲芸的で、かくも自然に反することに到着

記事を読む

力が出てくるだけでなく、気持ちまでやさしくなるような

このあいだ、数年前の新聞が出てきました。 4コマ漫画がなかなかいい味をしていたので、ここで

記事を読む

「自分の言葉では、まだ語れない」というしかない体験

> 「第二のふるさと」「宝物」といった言葉を使うのに抵抗がある。 > 「まだ、八坂での経験を消化

記事を読む

デイタイム・ショート・コーチングの感想をいただきました。

デイタイム・ショート・コーチングの感想をいただきました。 (

Vol. 122 [「老害」って人のことを笑えない]

〓〓━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━〓〓   

Vol. 121 [「コーチングのエッセンスを体験しよう」を開催して]

〓〓━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━〓〓   

それは美しいか?

武田鉄矢 今朝の3枚おろし「経営者のアートとサイエンス」(

樹木希林さん

【樹木希林さん】  亡くなって1か月半にもなって、それも

→もっと見る

  • 「メール通信」読者の方は、体験ミーティング(3,000円/45分)が1回無料です。
  • 2017年5月
    1234567
    891011121314
    15161718192021
    22232425262728
    293031  
  • 素の自分をさらけ出せる場『原点』を一緒に創るコーチ
    若狭 喜弘(Yoshi:よし)
    です。

    素の自分をさらけ出せる、安心・安全な場『原点』をまだ持っていない人と一緒に『原点』を創っていくのが、私の役割です。

    詳しくは、下記プロフィールをご覧ください。
    http://core-infinity.sakura.ne.jp/?page_id=516

PAGE TOP
PAGE TOP ↑